Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】






(side:アルバート)


向かい合う二人の様子を、固唾を呑んで見守る。


「……私は、絶対帰らないっ!!」


「マリア」


日本に残りたいと必死に訴える妹と、何としてでもイギリスに連れて帰ろうとする兄。

先程から、二人の意見は平行線だ。

これほど危ない目にあったのに、頑なに日本に残りたいと言うマリア。

その顔色は未だに悪く、殴られた痣は痛々しい。


「日本にいたら、直ぐに助けに行かれないんだぞ」


兄さんの意見には、俺も賛成だ。

万が一、またこんな目にあわされてしまったらと思うと、とてもじゃないが可愛い妹を日本に置いてなんていかれない。


「それはイギリスにいたとしても変わらないよ! マーク兄さんは仕事でイギリスにいない事も多いし、アル兄さんだってずっと屋敷にいるわけじゃないでしょう?」


そんな俺達二人の思いに反して、首を縦に振らないマリア。