「この間、家にお見舞いに来てくれた煌さんと慧さんが、ランスロットさんと話をしていたのが聞こえちゃったの」
私に気を使って、顔の腫れが引いてからお見舞いに来てくれた魁さんのお兄さん達。
持ってきてくれた両手いっぱいの花束は、今も私の部屋で綺麗に咲いている。
「余計な話を……」
チッ、と舌打ちをしたマーク兄さんに
「私は、もう大丈夫だからね」
「マリア?」
「響先生も、もう大丈夫だって言ってたでしょ? 顔の痣が消えるまでにはもう少し掛かるけど、折れた腕以外はもう痛くないし」
「……………………」
「だから、無理しないで。会社の人達、兄さんが帰ってくるの待ってるよ?」
安心してほしくて、もう大丈夫だと笑顔で答えれば
「マリア……」
少し悲しそうに眉尻を下げる二人の兄。
兄さん達が帰るのを躊躇しているのは、きっと私の怪我のせいだ。


