いや、マーク兄さんから魁さんに話があるっていう時点で不安でしかないんですけど。
「まだ目が覚めたばかりなんだから、ゆっくりしていなさい」
「待っ……」
部屋を出て行こうとしている兄さんに声を掛けようとしたら、ふわりと頭に何かが触れた。
「魁さん」
見上げてみれば、そこには大きな手と困ったように笑っている魁さんの顔。
「心配するな」
「でも…っ」
「お前が考えてるような話にはならねぇから、大丈夫だよ」
「ほんと、に…?」
「あぁ」
ぽんぽん、と不安を隠せない私を落ち着かせるように頭を撫でて、そっと離れていく魁さん。
「マリアが考えてるような話?」
隣で私達の会話を聞いていたアル兄さんが首を傾げていたけれど、それには答えずに消えていく後姿をずっと目で追いかけていた。


