「心配掛けちゃって、ごめんね」
心配ばかり掛けてしまっている二人の兄に謝れば
「マリアが謝る必要はないよ」
「大事な妹なんだから、心配するのは当たり前だろ」
優しい言葉と笑顔が返ってくる。
「うん……、ありがと」
───よかった……
二人とも怒ってはいないみたい。
だけど。
その笑顔に、ほっとしたのも束の間だった。
手を握ったまま、私の頭をしばらく撫でていたマーク兄さんだったけれど。
「───魁」
「はい」
その動作をぴたりと止めて、魁さんの名前を呼んだ兄の顔は……
「少し話がある」
最早、優しさとはかけ離れた冷徹なものだった。


