確かにチャラそうだけど、そこまで節操無しには見えないけどなぁ……
あの容姿だし、女の人に不自由してるとも思えない。
魁さんの考え過ぎなんじゃ? なんて頭の中で考えていれば
「取り敢えず、これに着替えろ」
「え?」
ずいっと、目の前に差し出されたのは、いつか見たブランドの紙袋。
「あの、これって……」
まさか……
「お前の、着替え」
やっぱり──────!!
「か、魁さん! 私、自分の服……」
そこまで言って、気がついた。
私の洋服って、兄さん達が持ってきてくれてるよね……?
ジェットで眠って、そのまま運ばれてしまった私は、洋服の行方なんて知るはずも無く……
「……は、何処にあるんでしょう?」
最早、お間抜けな質問しか浮かばない。