Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】





「そこに薬が落ちてるなら、飲んでないんだから問題ないじゃない」


「ふざけんじゃねぇぞ、このクソアマっ!」


悪びれる様子もなく言い捨てて、そっぽを向く女に怒りを露にする蓮。


───あぁ……今すぐ、この女を殴り飛ばしてやりたい。


込み上げてくる気持ちを抑えながら、急いでスマホの画面を開く。

頼むから早く出てくれ!という願いが通じたのか


『───どうした』


コール音が鳴る前に聞こえてきた、焦りの混じった声。

普段はあまり耳にすることのない声音に、彼女の具合がさっきよりも悪くなっているのだと予想がつく。


「魁。マリアちゃんの容態が急変したのは、薬のアナフィラキシーかもしれない」


急いで要件を伝えれば


『……薬?』


「あぁ、そうだ。俺達が到着する前に薬を飲まされた形跡がある」


イラつきを抑えない、盛大な舌打ちが聞こえてきた。