「何も、残ってない……?」
言われた言葉を繰り返して、その意味を理解しようと魁さんの表情を窺う暁さん。
けれど
「そ。てめぇには、もう何も残ってねぇの」
返事の無い魁さんに代わって答えたのは、彼女を拘束していた葵さんで。
「結城財閥と暁商事が手を組むって? そりゃ、面白れぇ冗談だ」
続いて蓮さんも会話に加わってくる。
「冗談なんかじゃ……」
それに反論しようとした暁さんだったけれど
「じゃあ聞くが、既に無い企業とどうやって手を組むっていうんだよ?」
「は? 何言って……」
「だから、てめぇの親父の会社は、もう無くなっちまったの!」
「……!?」
彼女の言葉に被せるように話す蓮さんに、目を見開いてその動きを止めた。


