Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】





「何も、残ってない……?」


言われた言葉を繰り返して、その意味を理解しようと魁さんの表情を窺う暁さん。

けれど


「そ。てめぇには、もう何も残ってねぇの」


返事の無い魁さんに代わって答えたのは、彼女を拘束していた葵さんで。


「結城財閥と暁商事が手を組むって? そりゃ、面白れぇ冗談だ」


続いて蓮さんも会話に加わってくる。


「冗談なんかじゃ……」


それに反論しようとした暁さんだったけれど


「じゃあ聞くが、既に無い企業とどうやって手を組むっていうんだよ?」


「は? 何言って……」


「だから、てめぇの親父の会社は、もう無くなっちまったの!」


「……!?」


彼女の言葉に被せるように話す蓮さんに、目を見開いてその動きを止めた。