見回してみれば、目の前の魁さんも、暁さんを押さえている葵さんも、いつの間にか仲間の男達を拘束していた蓮さんも、皆して怖い顔をしている。
───ん?
なんで、皆怒ってるの?
助けに来るのが遅くなったと気にしている魁さんに、遅れていないから大丈夫だと伝えたかったのに
「ヤクに、風俗だぁ?」
「……へぇ、そんなことしようとしてたのか。じゃあ、お前も同じ目にあわせてやろうか?」
般若のような形相になっている蓮さんと、怖い笑みを浮かべて恐ろしいことを言い出した葵さんは、私の言葉の中から“薬”と“風俗”という単語をチョイスして眉を吊り上げていて。
魁さんに至っては、ものすごい眼力で暁さんを睨みつけていた。
「……って……」
「あ?」
「だって……その女がいたら、私が結城さんの婚約者になれないじゃない」


