それは、イギリスでも言われた言葉。
きっと真っ赤に腫れ上がった頬を見て、あの時のことを思い出してしまったのだろう。
でも。
間に合わなかったと言うけれど
「間に合い、まし、た……よ?」
「え?」
「魁さ…ん、ちゃんと間に合いました、よ。だっ…て、薬漬けにされなかったし、風俗に、も売り飛ばさ…れなくて、すみましたもん」
「……………………」
魁さんは、そうなる前に助けに来てくれた。
怪我もしてるし、顔も殴られて見られたものじゃないかもしれないけれど。
こんなものは、時が経てば治る。
「だ、か……ら」
大丈夫。
そう伝えようとしたのに
「「「あ゛?」」」
なぜか、ドスの利いた三つの声が重なった。


