Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




「いたっ……!」


痛みで顔を歪めた暁さんが、小さく悲鳴を上げると


「あ? てめぇがマリアちゃんにしたことに比べれば、かわいいもんだろうが」


いつもなら王子様のような雰囲気の葵さんが、鬼の形相で彼女を睨みつける。


「……っ……」


そこには、『神威』の総長の顔をした葵さんがいた。


───葵さん、怖っ!!


その迫力に気を取られていれば


「───マリア」


耳に届いたのは、愛しい人の声で。

優しく名前を呼ばれたら、再び目頭が熱くなる。


ふわりと体が浮いて、そっと抱き起こされた。


「……か、い…」


ぼやけた視界の先に見える魁さんを見上げれば


「……………………」


私の顔を見るなり無言で唇を噛み締めて、苦しげにその瞳を細めた。