何の音だろうなんて、考えている余裕はなかった。
けれど……
いつま経っても、構えていた痛みがやってこない。
「……………………」
……どうして?
閉じていた目を、恐る恐る開けてみれば
「……なに?」
「何の音だよ」
男達は自然と扉に視線を向けていて、暁さんに至っては手を振り上げたまま完全に動きを止めていた。
私はといえば、顎を固定されたまま身動きが取れなくて。
目の前の彼女を見ることしかできない。
「おい、ちょっと様子見て来い」
背中に乗っている男が仲間に声をかければ、「はい」と返事をして数人の動く気配がする。
次いで扉の開く重い音が聞こえてきたと思ったら
「……っ!?」
扉の方を見ていた暁さんが、目を見開いて固まった。


