◇
あれから、しばらく待ってみたけれど
「誰も、来ない……」
この部屋に訪れてくる人は、一人もいなかった。
時間が経つほど、ここに居ても誰も来てくれないような気がして、皆を探し回りたい衝動に駆られてしまう。
かと言って、この格好で歩き回るのは気が引ける。
「……………………」
今の私はといえば、眠る前にジェットの中で着替えたネグリジェ姿で。
(多分)魁さんの家であろうこの場所で、こんな姿を誰かに見られたりした日には、恥ずかし過ぎて目も当てられない。
周りを見ても、着替えがあるわけでもなく……
「あの~、すみませ~ん! 誰かいませんかぁ~……?」
取り敢えず、ドアを少しだけ開けて声を出してみたけれど
「……………………」
自分の声が、虚しく廊下に響き渡るだけだった。


