Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




その味にハッとして、口の中のものを全て吐き出せば


「チッ! コイツ、吐き出しやがったぞ」


溶けかかっていた薬が、血の混じった唾と一緒に絨毯にシミをつくる。


「そんなの、いくらでもあるんだから気にすることないだろ」


それよりも……と続けた暁さんは


「信じられないって顔してるけど、私が知らないとでも思ってた? あんたが子供を産めない体だってこと」


もう一度、同じ言葉を繰り返す。

信じられないんじゃなくて、そんな話は今初めて聞いたのだ。


「……そ、んな嘘、だれ、に」


「嘘? なに言ってるの。私は、事実を言ってるだけよ。あんた、イギリスで─────」


「……っ!?」


彼女の口から出てくる話の内容に、頭が真っ白になる。

何で暁さんが、イギリスであったことまで知ってるの?


「だから、産めない体になったんでしょ?」


「……………………」


それを自信満々に告げてくる彼女。

もし、それが事実なのだとしたら……


「……まさかとは思うけど、あんた知らなかったの?」


私は、本当に魁さんの赤ちゃんを産むことができない───?