その味にハッとして、口の中のものを全て吐き出せば
「チッ! コイツ、吐き出しやがったぞ」
溶けかかっていた薬が、血の混じった唾と一緒に絨毯にシミをつくる。
「そんなの、いくらでもあるんだから気にすることないだろ」
それよりも……と続けた暁さんは
「信じられないって顔してるけど、私が知らないとでも思ってた? あんたが子供を産めない体だってこと」
もう一度、同じ言葉を繰り返す。
信じられないんじゃなくて、そんな話は今初めて聞いたのだ。
「……そ、んな嘘、だれ、に」
「嘘? なに言ってるの。私は、事実を言ってるだけよ。あんた、イギリスで─────」
「……っ!?」
彼女の口から出てくる話の内容に、頭が真っ白になる。
何で暁さんが、イギリスであったことまで知ってるの?
「だから、産めない体になったんでしょ?」
「……………………」
それを自信満々に告げてくる彼女。
もし、それが事実なのだとしたら……
「……まさかとは思うけど、あんた知らなかったの?」
私は、本当に魁さんの赤ちゃんを産むことができない───?


