絨毯のおかげで、いくらかは軽減されたけれど。
「…………っは、……」
背中に受けた衝撃で、息がうまくできない。
それでも。
「どうだ、俺のパンチは。効くだろ~?」
ニヤニヤと笑いながらこっちに向かってくる男に捕まるわけにはいかないから。
なのに……
なんとか起き上がろうと腕に力を入れた途端、左腕に激痛が走った。
「…い、たっ……」
あまりの痛さに、腕を押さえて蹲る。
───やっぱり、あの時折れたちゃったか……
動けないままの私を見下ろした男は、顔の目の前でしゃがみ込むと
「今ので、腕がイカれちまたかぁ? ククッ……ざまぁ」
無造作に鷲掴みにした私の髪の毛を引っ張りあげて、蔑むように口元を歪ませた。
「……っ……」
……油断した。
これじゃあ逃げるどころか、仲間を呼びに行こうとしているあの鼻ピアス男でさえ足止めすることもできない。


