シャンデリアの光に反射してキラキラと輝くクリスタルの破片を見て、ひやりとしたのも束の間で。
「どこ見てやがる。テメェの相手は、俺だろっ!」
その声に振り向けば、私に向かって金属バットを投げてきた男が腕を振り上げて間近に迫ってきていた。
「……っっ!」
相手の攻撃を避けようと、一歩後ろに下がった……つもりだった。
予想外だったのは、毛足の長い絨毯に足を取られて体制が崩れたこと。
「これでも食らえっ!!」
全体重を乗せてパンチを繰り出してくる大男。
避けきれなくて、顔の前で腕をクロスしてそれを受け止めた。
ミシリ、と嫌な音を立てて、骨に重い拳の感触が伝わってくる。
瞬間、頭を過ぎったのは
───あ、折れたかも……
痛みではなく、骨が折れたかもしれないという感覚だけだった。
その勢いのまま後ろに吹っ飛んで、背中から床に叩きつけられる。


