「憎いかって? そんなの、憎いに決まってるじゃない。私が一番欲しいモノを手に入れてる女なんだもの。当然のように結城さんの隣で笑ってたこの顔を、刃物でズタズタに切り裂いてやりたいくらいだわっ!」
顔を、刃物でズタズタ……
やっぱり集団リンチなのか、と思ったけれど。
私を睨みつけながら、心の底から悔しそうに言葉を吐き出した彼女に
「女の嫉妬は、怖ぇ~怖ぇ~」
肩を竦めて答えたのは、厳つい男たちの中でも一番ひ弱そうな男だった。
「だから……自分から結城さんの前に姿を現そうなんて、二度と思えなくなるくらいにヤってほしいのよ」
「まぁ、俺たちとしても、あの結城に一泡吹かせてやることもできるしなぁ。ついでにヤク漬けにしてから、アイツに戻してやってもいいんじゃねぇ?」
「はぁ? ……あんた、私の言ったことちゃんと聞いてた? 私は、この女と結城さんを二度と会わせたくないのっ!」


