「教えてほしい?」 その問い掛けに無言で頷けば 「じゃあ、教えてあげる」 いつの間にか手にしていたスマホで、どこかに電話を掛け始めた暁さんは 「いいわよ」 私の目を見たまま、誰かに何かの合図を送る。 そして、数秒後。 「呼ぶのが遅ぇんだよ」 「いい加減、待ちくたびれたぜぇ~」 勢いよく開いた入り口の扉からは、ガラの悪そうな男達がぞろぞろと部屋に入ってきた。