Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】





「……どういう意味よ」


向けられた言葉の意味が理解できず、女は眉を顰める。


『んー、その前に一つ確認。そのレイプって、もちろん緊縛プレイなんだよね?』


「緊縛? 怯えてる女を縛ったら、面白味に欠けるじゃない。せっかくネットで流すんだもの。嫌がる女を無理矢理ヤる方が興奮するんでしょ、男って」


益々わからなくなってくる男の質問にも素直に答えれば


『あーぁ、やっちゃってるよ……』


返ってきたのは、残念そうな声だった。


「なによ」


『だからさぁ……せっかくマリア・ウィンザーの拉致に成功したのに、なんで詰めが甘いかなって言ってるんだけど』


男が言いたいのは、なぜあの女を拘束していないのか、ということだろうか。

そう考えた女は、くすりと笑うと



「……10人」


『は?』


「喧嘩慣れした男が、10人もいるのよ? たかが女一人に警戒する必要なんてないでしょ」


カクテルグラスに浮かんだベリーを一つ摘んで口に含んだ。