……神様? 俺、何か悪い事しましたっけ?
思わず、信じてもいない神様に問わずにはいられなかった。
もちろん神様からの返事があるはずもなく、少し離れた席に座る人物をちらりと盗み見ながら小さく溜め息を吐く。
───最悪だ。
あのマークさんと年末を迎えるかもしれないだなんて。
「慧?」
黙り込んでしまった俺に訝しげな視線を向けてくるアル君を無視して、肩を落としたまま部屋の片隅に移動する。
……こんな時は、あれでも作ろう。
いそいそと材料を用意して、どかりと床に座り込む。
「何してるんだ?」
そんな俺に近づいて声を掛けてきたアル君に
「……精神統一」
「は? 何で、いきなり精神統一?」
「こうでもしてないと、俺の心が壊れちゃいそうだから」
至って真面目に答えたのに……
「ぶっ! げほっ、げほっ」
俺の言葉で豪快に吹き出したアル君は、食べていたマフィンで思い切り咽た。


