Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】





「……SNS?」


『そう。心当たりあるでしょ』


男の言うとおり、確かに心当たりはあった。


「一体、どうやってそんなもの……」


想像もしていなかったところからの情報漏洩。


『それ教えちゃったら、うち商売にならないから』


呆然とうろたえる女に構わず言葉を続ける男は


『まぁ、でも……』


「……………………」

            
『あんた、うちのお得意様だったから少しだけ警告しておいてあげるよ』


「警、告……?」


『そう、警告。……ねぇ、胡蝶の総長さん。さっきからカクテルなんて飲んじゃって随分と余裕みたいだけど、せっかく捕まえてきたマリア・ウィンザーを放っておいていいわけ?』


まるでその場に居るかのように尋ねてくる。