そうは思っても、まさか目の前の荒井さんたちにそんな事を聞くわけにもいかず……
「どうなのよ、周防さん!!」
「あ、あの……」
荒井さんたちは暴走族の情報に色々と詳しそうだけど、綾ちゃんに対して今まで特に変わった態度で接していたこともないし、もしかしたら二人の関係を知らないのかもしれない。
だとしたら、私の一言で綾ちゃんまで巻き込んでしまう可能性がある。
どうしよう……
私のせいで綾ちゃんが危険な目にあうのだけは、絶対に嫌だし避けなければならない。
考えれば考えるほど言ってはいけない事ばかりな気がして、結局押し黙るしかなかった。
「何にもないなら、ちゃんと説明できるでしょ! そんなに言いづらい理由でもあるの!?」
そんな私の様子を伺っていたクラスメイトの一人、長谷川さんが痺れを切らしたのか、私の肩を掴んで睨みつけてくる。
「……………………」
そんなの、聞かれた質問全部ですっ!
咄嗟にそう叫びそうになったけれど、それを制したのは……
「あら。皆して、こんな所で何しているの?」
かちゃり、とドアの鍵が開く音の後に聞こえてきた声。
……え?
皆、一斉に声のした方へと振り返れば
「……っ!?」
教室の入り口には、今一番会いたくない人が立って私たちを見ていた。


