Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




「ランちゃんっ!?」


俺の声に反応して、ぴくりと引き攣る彼の頬。

俺を見て、一瞬だけ物凄く嫌そうな顔をした後に、笑顔で挨拶をしてくる。


「お久しぶりですね、慧様。お変わりなく、お元気そうで……」


それはもう、完璧な作り笑いで。


「うん、元気元気! ランちゃんも、相変わらず堅苦しいねぇ」


「慧様がフレンドリー過ぎるのでは……」


俺が「ランちゃん」と呼ぶ度に、ぴくぴくと動く片眉は今日も健在だ。


久しぶりに会えたのは、とっても嬉しいんだけど……

此処にランちゃんが居る事が、凄い違和感。

だって……


「ランちゃんが日本に来るなんて、初めてじゃない?」


「そうですね。日本に来る機会が無かったものですから」


「……………………」


ウィンザー家の執事であるランスロット・クライヴ・アシュレイことランちゃんは、今までマークさんが仕事で世界各国を飛び回っている間も、イギリスの屋敷で留守番をしていたのに。

何で今回に限って、マークさん&ランちゃんという珍しいコンビが日本にやって来たのだろうか。


……何だか、嫌な予感しかしないんだけど。