Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



蓮を使ってまで探していたのは、間違いなくあの男で。

今日に限って、マリアに急ぎの用があったとか?

なんてことを頭の中で考えていれば


「おい、周防マリア。行くぞ」


「え?」


電話を終えた蓮が、肩越しに振り向いてマリアを呼んだ。


「魁が、外で待ってる」


「…………は?」


続いて聞こえてきた言葉に驚きすぎて、間抜けな声を出したのは私だった。


「なんだよ」


「外で待ってるって……結城が?」


「だから、そうだって言ってんだろ」


「あんたが、マリアを迎えに来たんじゃなかったの?」


てっきり蓮が家に送り届けるのかと思っていたら、それはどうやら違うらしく……


「俺は、周防マリアがここから動かないように捕獲しに来ただけだ」


そう言って、階段を下りていく。


「捕獲……ね」


蓮は、ただの足止め役ってことか。

そんなことを考えながら、「何で連絡忘れちゃったんだよ、私のバカ……」なんてぶつぶつと呟いているマリアと二人並んで蓮の後に続いた。