蓮を使ってまで探していたのは、間違いなくあの男で。
今日に限って、マリアに急ぎの用があったとか?
なんてことを頭の中で考えていれば
「おい、周防マリア。行くぞ」
「え?」
電話を終えた蓮が、肩越しに振り向いてマリアを呼んだ。
「魁が、外で待ってる」
「…………は?」
続いて聞こえてきた言葉に驚きすぎて、間抜けな声を出したのは私だった。
「なんだよ」
「外で待ってるって……結城が?」
「だから、そうだって言ってんだろ」
「あんたが、マリアを迎えに来たんじゃなかったの?」
てっきり蓮が家に送り届けるのかと思っていたら、それはどうやら違うらしく……
「俺は、周防マリアがここから動かないように捕獲しに来ただけだ」
そう言って、階段を下りていく。
「捕獲……ね」
蓮は、ただの足止め役ってことか。
そんなことを考えながら、「何で連絡忘れちゃったんだよ、私のバカ……」なんてぶつぶつと呟いているマリアと二人並んで蓮の後に続いた。


