Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




結局……俺なんかが、大魔王様を止められる筈もなく。

何も出来ないまま、魁君の後をゾロゾロとついて行く男二人の後姿を見送る。


「……………………」


マークさんは、様子を見たらって言ったけどさぁ……

マリアちゃん、眠ってるだけじゃんっ!!

魁君もついているんだから、様子見る必要無くね?

……なんて文句は、もちろん心の中だけで叫ぶ。




「………………はぁ~」


その姿が視界から消えたところで、俺の口からは盛大な溜め息が零れた。

……ダメだ。

何度会っても、マークさんに慣れる事が出来ない。

ってか、この先も慣れる気が全くしないんだけど。

慣れるどころか、毎度、極度の緊張で失神しそうな俺。


「非力なお兄ちゃんでごめんね、魁君……」


もう一度溜め息を吐いて、皆の分の紅茶を用意しようと振り返ると


「ご無沙汰しております、煌様」


兄貴に挨拶をしている、ウィンザー家の執事様がいた。