結局……俺なんかが、大魔王様を止められる筈もなく。
何も出来ないまま、魁君の後をゾロゾロとついて行く男二人の後姿を見送る。
「……………………」
マークさんは、様子を見たらって言ったけどさぁ……
マリアちゃん、眠ってるだけじゃんっ!!
魁君もついているんだから、様子見る必要無くね?
……なんて文句は、もちろん心の中だけで叫ぶ。
「………………はぁ~」
その姿が視界から消えたところで、俺の口からは盛大な溜め息が零れた。
……ダメだ。
何度会っても、マークさんに慣れる事が出来ない。
ってか、この先も慣れる気が全くしないんだけど。
慣れるどころか、毎度、極度の緊張で失神しそうな俺。
「非力なお兄ちゃんでごめんね、魁君……」
もう一度溜め息を吐いて、皆の分の紅茶を用意しようと振り返ると
「ご無沙汰しております、煌様」
兄貴に挨拶をしている、ウィンザー家の執事様がいた。


