Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



「うおっ!」


宙に舞ったスマホに手を伸ばし、蓮が慌ててキャッチする。


「おい、ぶっ壊れたらどうしてくれるんだよ!!」


「あんたが落とさなければ、壊れないわよ」


「てめぇ……」


ギリギリと歯を噛みしめながら睨んでくる様子は、獰猛な肉食獣そのものだ。


「それより、早く電話に出たほうがいいんじゃない? さっきから応答がないから、かなりご立腹みたいだけど」


そんなぎゃんぎゃんと喚く男に、スマホを指差して相手の状況を説明すれば


「そういうことは、もっと早く言えよ!」


サーッと顔色を変えて、「わりぃ、わりぃ」と謝りながら急いで話し始める蓮。

その様子を横目で見ていると、後方から視線を感じた。

ゆっくりと振り返って、後ろへと視線を向ければ


「マリア?」


呆けているのか、ぽかんと口を開けたマリアがこっちを見ていた。