「…………っ!?」
思わず、手にしていたスマホをぶん投げるところだった。
それくらい、電話の相手に驚いたのだ。
その声の主は、スマホを耳に当てたまま顔を強張らせ固まっている私になんて気づくはずもなく。
『─────おい』
いつまでも返ってこない返事に、イラついた声を響かせる。
その低音に、ビクリと跳ね上がった私の肩。
同い年のあの男にビクついてしまう自分が、なんだか悔しいけど
「ほら、文句言うんだろ?」
そんな私の反応を、面白おかしく眺めながら声を掛けてくる蓮には、本当に腹が立つ。
───こいつ、ムカつくっ!!
その蓮を無言で睨み付けて、今度こそスマホをぶん投げてやった。


