Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



見れば、鳴っているのは自分のもので。


───もう! 誰よ、こんな時に!!


話を中断されたことに少し腹を立てながらも、視線を液晶へと走らせる。


「……………………」


何でこのタイミングで、コイツから電話がかかってくるの?

無視してやろうかと思ったけど


「綾ちゃん、出なくていいの?」


いつまでも鳴り止まないスマホの画面を見て動かない私に、声を掛けてくるマリア。


「出るよ」


それに促されるように渋々手に取って、着信の文字へと親指を乗せる。


「…………なに?」


不機嫌全開の低音で相手に問いかければ


『出るのが遅ぇんだよ、ボケ!!』


開口一番怒鳴られて、思わず通話終了のボタンに触れるところだった。