それにしても……
あの男に婚約者ができたと聞いたのは12の時だったんだから、マリアだって12の時から知っているはずよね?
それにしては、マリアの反応が初々しかったのはなぜだろうか。
「一つ、聞いてもいい?」
こくりと頷いたマリアに、続けて疑問を口にする。
「マリアも12の頃から結城が婚約者だって知ってたのよね? それにしては、恋を自覚した時期が遅すぎたと思うんだけど」
「え───っとですね、実は……」
「………………は?」
アハハ、と視線を逸らして苦笑いするマリアの答えに絶句した。
……ちょっと、待って。
結城が婚約者だと分かったのが最近って、どういうこと!?


