Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



だって、あのマリアだよ?

そこそこ地味な生徒が多く通っているうちの学校の中でも、特に存在感が薄くて。

地味な日本人そのものの容姿をしていたあのマリアに「実は、ハーフなんです」なんていきなり言われても、「へー、そうなんだ」と素直に信じられない自分がいる。

確かに以前から、顔のパーツは整っているとは思っていたけれど。

あの黒縁メガネと長く覆い被さっていた前髪が、見事にその容姿を隠していたらしい。

メガネを外して髪と目の色が変わっただけで、正直ここまで変身するなんて誰が予測できただろうか。

多分……いや、絶対誰もいないと思う。

もう一度、上から下までまじまじとマリアを見る。


「……………………」


それにしても……

改めて見てみると、なんて綺麗な子なんだろうか。

大きなエメラルドグリーンの瞳は、吸い込まれそうな吸引力を持っていて目が離せない。

まるでお人形のような顔と色彩に、ただただ圧倒されていた。

そのせいか、ガン見されて居た堪れなくなったマリアが、そわそわと目線を泳がせはじめる。


「…………ぷっ」


その仕草が普段のマリアと変わらなくて、思わず笑みが零れた。