教室へ行こうとすると、



「あの、ちょっと待って」



と肩を叩かれた。

振り向くと真琴だった。



「花びらついてる…さっきからずっとくっついて、貴方の事が好きみたい」



そう言うと、くすりと笑って花びらを取った。

色白の肌が花びらと同じ色に染まり、俺の心も染まった。

花びらよりも紅く。