「え…真琴?」 「行かないで…」 真琴はぎゅうっと海を抱きしめた。 「…海と居ると心臓がぎゅってなる…自分から避けてたくせに、離れると嫌だって、離れたくないって思う…だから、海が、好きなの…」 あやふやな日本語で、真琴は気持ちを伝えた。 吐き出した気持ちと一緒に、涙が溢れる。 海はそっと真琴の腕を掴むと、真琴を振り返った。