「ーーーーゆ、雪美っ!!!」




華の焦った声とチャイムの音が

頭の中に
大きく響いた気がした瞬間



あたしの

階段を踏み外した体が
ゆっくりとスローモーションみたいに

階下へと傾いて




そのまま

ぎゅっと目をつむって
いつかくる痛みに身を強張らせたあと





あたしは意識を手放した