「ん〜…」
外が眩しい。鳥の鳴く声も聞こえる。もう朝か。
「やっと起きたか。」
と近くから声がし、自分がしていることにやっと気付いた。
「きゃああああ!!!」
私は土方さんの背中に巻き付いてくっついていたのだ。
「す、すみません!」
寒かったから抱き枕にでもしたのだろう、自分に嫌気しかささない。
「別に謝るこったねーよ」
私が離したのを確認すると、むくりと起き上がる土方さん。
「お前、やわらかかったからな」
にやりと意味有りげに笑う土方さんに渾身の蹴りをくらわせてやったのは言うまでもない。
「というか、起きていたなら起こしてくれても良かったのに!」
「何逆ギレしてんだよ。容赦なく蹴り入れやがって…」
と痛がる土方さんに満足していると気配がした。
「沖田さん?」
「?」
私がそう呟いた数秒後、襖がバンッと開く。
「土方さーん!小梅さーん!おはよーございまーす!そして失礼しまーす!」
朝から元気だなぁ。
「総司!!先に声かけてから入れって何回言えばいいんだ!」
「いいじゃないですか。どうせ気配で分かるんだし」
それでも声をかけるのが常識だろうとため息をこぼす土方さん。
「何用だ?」
呆れつつも律儀にそこのところは聞く様子を見ているとこの人は真面目なのだろう。
「小梅さんの男装姿の見物に」
わくわくとした顔で楽しそうな声に言われてもあんまり自信がないんだから、期待をしないで欲しい。
「ちょっと待っててくださいね」
と、土方さんと沖田さんを外へ追い出し男装の準備を始めた。
