朝餉の後、あたしは藤堂さんに道場まで案内してくれた。
「小梅ちゃんって剣使えるの?」
「刀は使ったことないですけど、竹刀なら!」
刀で素振りくらいならしたことあるけど、実際に勝負事では使ったことはない。
「そうなんだ…今日は多分木刀だよ!っていうか小梅ちゃん14くらいでしょ?俺とあんまり変わらないし、敬語じゃなくていいし、下の名前でいいよ」
「あの…あたし17歳…」
ぽかんとする藤堂…平助君。またこのパターンすか。そんなにあたし幼いかなぁ。
「ご、ごめん!そっか!じゃあほとんど同じ年だ!」
「あたし、近藤さんとか土方さんにも14くらいに見えるって言われたよ…」
しょぼんと落ち込むあたしを平助君は道場に着くまでなぐさめてくれた。
「…と、着いたよ!ここが道場」
ガラリと扉をあけた先には竹刀やら真剣やら防具がたくさんあった。
「おっ丁度お前らも着いたとこか」
後ろから土方さんの声が聞こえた。
「じゃあお前ら準備しろよ」
あたしと平助君は一緒に防具をつける。
「平助君…これ重くない?」
「平助…君…?」
ちょっと慌てる平助君を可愛いと思ってしまうのはあたしだけなのかな?
「あ、俺がそう呼んでって言ったんだった。え…それでなんだっけ?」
「防具が重くない?って話だったんだけど」
なんだろう。こういう感じの性格。天然って言うのかな。
「準備できたかー?」
あたしたちの会話を空気も読まずに破る土方さんはきっと現代で言うKYなのだろう。
