サイコさんは、憂鬱なのです。







 そうなると当然、昇進の話はなくなる。

 いや、警察官もクビになるだろう。


 西川は頭を抱えた。


 どうしよう。

 それしか浮かんでこなかった。



「よいしょっ」


 そんな西川を置いて、少女は立ち上がる。



「おい、お前。僕の新しい監視役か?」


 少女は、西川に問う。

 西川は、当然の様に無視。


 それどころじゃなかったのだ。


 少女は、顔を歪ませる。



「僕が一番嫌いなのはなにか、分かるか?……無視だっ!!」


 少女は、西川の頭にチョップを入れた。



「いって!」


 西川は、やっと少女を見た。




「おい、聞いてるだろう!お前が監視役か?!」


「え?」



 怒る少女に、なんのことか理解できずに首を傾げる西川。