ひとりじめ


「瑠菜、お前さっきからどこみてんだよ。」
「へっ?」
「とうとう瑠菜も、遊佐に興味を持ち始めたのね。」

教室でみさきちゃんと剛とお昼を食べていたのに、
私は遊佐莉央のことばかり見てたみたい。


「ちっちがうってば!誰があんなヘタレ」
「誰がヘタレだって?」
「うぐっいたた!」


私がヘタレと言ったのが
本人の耳に入ったのか、
遊佐が私の首を腕で軽く締めてきた。


「いつの間にか仲良くまでなっちゃって」

みさきちゃんが私達の様子をみてニヤリとした。



「「別に仲良くない!」」