ひとりじめ


俺はそいつから離れて
スタスタと歩いていった。

「えーと、瑠菜は焼きそば」
「ちょっと、あれはひどすぎじゃない?」

後ろから声をかけられた。

えーとこの人は

「みさきちゃん。」

って瑠菜が呼んでる瑠菜の友達だ。


「あのねぇ、私には新川みさきっていう名前があるんだから。」
「俺桃以外に女に興味なかったし。」

「瑠菜くらいだしね、話せるの。」

そうなんだよなぁ。
あいつだけはなんか。

「あ、みさきちゃんは瑠菜の大事な友達だろうし、ひどいこと言わねぇから!」

「あんた結構割り切ってんのね。」

「まぁ、それに、お前好きな奴いるし、俺に下心ねぇから。」

みさきちゃんはギクっとする。

「あんたって、鋭い人だったんだ。」

みてたら分かるし。

「自分のことには鈍感なくせにね!」

そう言って瑠菜の所へ走って行った。



・・・確かに自分には鈍感かも。