百目鬼七瀬。

彼は、私の友人……どころか、会話を数回しただけの、ただのクラスメイト……です。

確か、有名な財閥の一人息子で、成績はいいし、運動はできるし、ルックスもよくて、学校中が注目するひと。

確かに、初めて見る私服姿は、それはもう格好いいもので。


けれど、私との接点といったら、繰り返すけれど同じクラスであることのみ。

そんな人が、そんな人が……。



……そうか、百目鬼くんは、私とデートするためにわざわざ家まで……。

……私と……デートするために………?