女子と言えば、桃色の部屋、あちこちにリボンやフリルがあるものだとーーーー、そう思っていた。実際、僕が唯一入ったことのある女子の部屋はそうだった。
ぬいぐるみや、やたらキラキラするもの、女子はとにかく、そんなものが好きなんだろうと。
けれど。
橘茉梨の部屋がそうだったか、と言われると違う。
まず目に飛び込んでくるのは本。それも、並みの量ではなく、部屋の4つの壁のうち、廊下に面する壁と、右側の壁は本棚で覆われていた。
その本棚も、一つ一つが天井に届くほどで、梯子が取り付けられているほどで。
本棚に囲まれるようにして置かれている机は、恐らく勉強をするためのもの。
その他の壁は、今はカーテンで隠されている窓と、クローゼットの扉。それから、ーーーベッドだ。
ベッドの上には、上半身を起こし、こちらをぼんやりと見つめる少女がいる。
