Lost Memory
















『私、黒崎くんが好き。』






言った。







奏多はきょとんとしている。






「どした、お前熱あるんじゃないか?」






奏多が私のおでこに手を伸ばす。






『本気!奏多が記憶を失っていても小学校の頃からずっと好きだった!』







奏多は頭を抱える。
真剣に考えてくれている。
悩ませてしまっている、迷惑をかけているかもしれない。






「ごめん、思い出せない。」






分かってるよ、そんな簡単に思い出せれるのならとっくに思い出してるよね。







「だけど…」







奏多が口を開く度に心臓がバクバクする。
期待よりも恐怖の方が当たり前に多いけど、今はただほんの少しの可能性に想いを懸けてるんだ。