Lost Memory













「なあ、南。」





奏多が大和くんに近づく。





「お、なんだ?黒崎」



「女子の方さ、白木とかでいい?」



「おお、全然いいよ」






え、ちょっと待って。
まってまって。






『かなっ……黒崎くんと大和くんってもう組んでたの?』




「そうだけど、なに?」




「俺と一緒の班嫌?白木」






奏多の冷たい顔の隣で大和くんが私を見つめる。






『え、ぜ、全然嫌じゃないよ!うん!』






そんな私の横で美香ちゃんはニヤニヤとしていた。