場の空気がしらけていくのに気付いた大和くんは、質問ではなく話題を変えた。
「奏多くん、今度さバッティングセンター行こうよ!俺に教えて!」
「いいけど」
「やったー!野球とかかっこいいけど、俺出来なくてさー。」
「コツさえつかめば誰でも簡単に出来るようになれるよ」
周りのみんなもその話に乗って、気が付けばさっきとは間反対の楽しい雰囲気になっていた。
大和くん、ほんとすごいな。
大和くんは誰とでも仲良くできて空気も読めて、みんなの人気者。
大和くんを眺めながら、私も見習わなくちゃと思った。
その時、急に大和くんと目が合った。
びっくりして思わずそらしてしまう。
心臓が激しく音を立てる。
毎日思うよ。
好きだなーって。


