『美香ちゃーーーん、私もう青春終わったよーーーー。』
休み時間になって、私は美香ちゃんに泣きつく。
「あれは恥ずかしいわー。でも、面白かったよ?彩葉」
『嬉しくないよーーーー!』
失態を大和くんに見られたって事。
それよりも、見た目は完全に奏多なのに苗字も違って私のことも知らない奏多。
私はすぐに奏多らしき人物の目の前に立って、質問責めをした。
『ねぇ、小学校の頃どこに住んでた?』
「沖縄」
沖縄?
『え、じゃあどうしてこの高校に編入してきたの?』
「父さんの仕事場所が神奈川になったから。」
お父さん。
生きてるの?
『小学校の頃好きだった女の子の名前は?』
「……君だれ。なんでそんなこと言わなきゃいけないわけ?」


