「え、俺、黒崎奏多(くろさきかなた)なんだけど」 一瞬シーンとしたあと、笑い始めた大和くんに続いてクラスのみんなが大笑いした。 「まって、白木面白いんだけど。」 『えっ、何よ大和くん。』 「新手のナンパじゃんっ」 私は自分の顔がみるみる赤くなるのが分かった。 なんで、どうして。 顔はどうみても奏多。 名前だって苗字は違うけど、奏多じゃん。 だけど、奏多が生きてるはずない。