Lost Memory
















ドクン…ドクン……






「お前って…………」






だめ、近い。
息ができない。
苦しい。







「おばあちゃんと同じ匂いするからだ。」





『……はっ?』






「だからだ、なーんか落ち着くんだよなー」






こんなにもドキドキさせておいてそれかい。
奏多って本当私を惑わせるのが得意だ。







と、その時。







『かっ…黒崎くん!?』






奏多の右手が私の左頬に添えられた。
そして遠い目で微笑んで言った。






「浴衣も髪型も似合ってる」





『な、な、何、急に。褒めたって、何もあげないよ?』






「………彩葉」






頭の中がこんがらがって何が何だが分からなくなった。