Lost Memory
















「あ、白木そのネックレス」





手に奏多からもらったそれを握りしめたまま出てきてしまった。





「まだ持ってくれてんだ」




『ずっと持ってるよ!………えっと、だって大切なものの代わりにくれたんだもん』





だって、同じ人にもらったんだもん。






「そりゃ良かった、あげた甲斐があるな」





今幸せだ。
さっきまであんなに悲しかったのに。
奏多と笑い合えるこの時間が、懐かしい感じがしてすごく心地いい。






「何かお前といると懐かしい気分になるんだよなー…」







心臓が踊る。
今なら思い出してくれるんじゃないか。





「あ!分かった!」





心臓が加速する。
半歩ずつ近づいてくる奏多の目を見続けることができない。