Lost Memory
















勢いよく家のドアを閉める。





すごく腹が立つ。
さっきまでアイツを想って泣いたとは思えないぐらい。






なんでまた奏多なんか好きになったのか不思議で仕方ない。






好きな子以外の女子に意地悪だし、口悪いし、無愛想だし。







『………なんでこーなるの…?』






私は巾着に入れておいたネックレスを握りしめた。







『助けてよ……奏多…』







玄関にしゃがみこんで数分が経った。
いくら呼んだって、あの時の奏多に会えるはずなんて無いのに。







「……い…ろ………は…」







え!?





今、外から“いろは”って聞こえて…






私はそーっとドアを開けて隙間から外を見てみた。