Lost Memory
















二人のシルエットと幼き奏多の顔。
頭に浮かんでは溢れ出す。








『うぅ………痛いよ……』






足から出る血と目からこぼれる涙。





あんなに優しい大和くんと一緒に花火が見れたのに、どうしてこんなに悲しいの。
私、一歩踏み出すんでしょ。






ドンっ






ボヤけてあまり見えないせいで、知らない人にぶつかってこけてしまった。







『いっ………』







どうして。
苦しい。
全然諦め切れてない。







「白木っ…!」






ふと、しゃがみ込む私の右腕が誰かに掴まれた。






『大和……くん…?』






何も考える間も無いまま、気が付けば大和くんの両腕の中に包み込まれていた。






「足、気が付かなくてごめん。…それから……………」






耳元で大和くんの震えた吐息が聞こえる。