Lost Memory














『私は、初めて出来た本当の友達で奏多さえいればいいって思ってた。』






「俺も思ってるよ、彩葉」





『嘘はやめて!!』






私は奏多の両手を振り払った。
奏多の目は大きく見開いている。







『おとといのあれは何だったの?』





「そんなの決まってんじゃん!それは俺が彩葉を………」





『だから、もう嘘なんて聞きたくないってば』





「本当にどうしたんだよ、彩葉」






空は綺麗なオレンジをしていた。
空のオレンジと桜の木のバックはとても綺麗なはずなのに、綺麗に思えない。







『奏多は、のどかって子の事好きだったんだねー。』





「えっ!?のどかは……」




『もういいの。』




「待ってよ!僕の話聞いてよ、彩葉!」





『もういや!奏多なんて大っ嫌い!!』