「ちょっと彩葉」
大和くんとの会話が終わった後、美香ちゃんが私の元に駆け寄ってきた。
「大和くんと随分いい感じね」
『そ、そう?』
「前に進めそうじゃない?」
私は笑顔を向けた。
美香ちゃんからもそう見えたんだ。
もう迷惑はかけられないしね。
『それより美香ちゃんはどうなのよ』
「ど、どうって?」
『村田くん、誘ったじゃん』
美香ちゃんは顔を真っ赤にさせている。
村田くんというのは美香ちゃんの好きな人。
「夏祭りで頑張るから見ててよ。」
そう言った美香ちゃんの顔は、ほんのり赤くて真剣さが伝わってきて可愛かった。
楽しみだな、夏祭り。